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  • 執筆者の写真瀬戸岡 薫

ライブの手書きメモ01

駅を出るとファンと思しき人が気配でわかる。

日常の中では見ることのない人々がここに集まっている。

ここにいる人がみな同志なのだ。胸が躍る。

有明ガーデンに近づくと「timelineの終わり」が流れている。

ヒラサワのジャケットで仲間だと認識するや否や興奮がこみ上げる。

こんな公共の場で堂々とヒラサワが、彼のファンが集う。

秘匿して生きる群衆が列をなす。

誰もがヒラサワの紋を身にまとい渦をなす。

そして私もこれからはヒラサワを身に纏うのだ。

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常軌の外の萌芽

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粒子周期

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季節の狭間

ナイロンに阻まれノイズと化した記憶の向こうから茂る緑と湿気が大きく深い青色を孕んだ匂いがした。 循環する歳月すらも摩耗しかけさも当然と存在していたはずのそれは霞の向こうへ消えかけていた。

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