top of page
常軌の外の萌芽
廃棄されなかった種子は萌芽した。 元来廃棄されるべきとされる種子、廃棄することが常識とされる種子は守られ死せず息づいていた。 ありえないと言われ続けた忘却の彼方から萌芽した。
瀬戸岡 薫
2022年8月13日
8
粒子周期
いくら収束させても固定されず拡散する。 粒子は水槽の中で収束と拡散を繰り返す。 拡散し異物と混じり濁っては収束・分離し加速する。 収束した粒子は電圧を生み出す。 生み出してはまた拡散し、沈黙ののちまた加速する。
瀬戸岡 薫
2022年8月13日
5
季節の狭間
ナイロンに阻まれノイズと化した記憶の向こうから茂る緑と湿気が大きく深い青色を孕んだ匂いがした。 循環する歳月すらも摩耗しかけさも当然と存在していたはずのそれは霞の向こうへ消えかけていた。
瀬戸岡 薫
2022年5月16日
1
8月の心象解説
ポケットに入っていたインパチェンスの花は声を呼んだ。 彼方から聞こえる声は乖離した自我を引き戻した。 痛みもなく気づくことさえもなく己がその身から引き離された自我がその地上へと降りてゆく。 乖離した自我は引力に導かれその身へと帰っていった。 そして道しるべたる輝きをそこに示した。
瀬戸岡 薫
2022年4月22日
5
ステージの記憶のタグ付け
そこではcoilのtriple sunが流れており、ステージにはタルボ、ナナフシ、PCにレーザーハープが並んでいる。 ステージ両脇につるされた金色の筒が緑に照らされている。ライブのイメージだろうか。 ライブが始まると会場内の冷房は異様な雰囲気を生み出す。...
瀬戸岡 薫
2022年4月8日
12
唸りの音色
抑圧された怒りに呼応するテナーサックス。 感情のこもった音というものを初めて聞いた。 ただの激しさではなくそこには感情があった。 そこからのASHURA CLOCKに純粋な怒りの声を聞いた。 押し寄せ気圧されるほどの感情の波があった。 あの怒りの旋律が今もまだ耳に響いている。
瀬戸岡 薫
2022年4月1日
6
パトスの回廊
常に小声で歌いながら歩いている。 万人受けな歌を歌っている人はそれはそれで幸いなのかもしれない。p 見る人見る人皆がヒラサワを纏っている。 今日明日うっかり有明ガーデンに足を踏み入れて「cold song」を聞いた子供は将来道を踏み外すことなく生きることができるのだろうか。...
瀬戸岡 薫
2022年4月1日
9
フードコートのエデン
「倫理的同人の認知的別世界」を聞きながら食べる芋圓は今後味わえない味がする。 幸いのパラダイス。 自宅周辺地域にも台湾スイーツのお店があるらしく、行ってみたいと思っていたのだが無期限延期だ。 どうやったってこの特別な味にはかなわない。...
瀬戸岡 薫
2022年4月1日
0
ライブの手書きメモ01
駅を出るとファンと思しき人が気配でわかる。 日常の中では見ることのない人々がここに集まっている。 ここにいる人がみな同志なのだ。胸が躍る。 有明ガーデンに近づくと「timelineの終わり」が流れている。 ヒラサワのジャケットで仲間だと認識するや否や興奮がこみ上げる。...
瀬戸岡 薫
2022年4月1日
3
手記の始まり
事の発端は有明ガーデンにライブを見に行ってから。 メモを取ったはいいが、ツイッターにあげるには文章が長い。 投稿したところでかき消されるだけ。かといってこのままこの書き取ったメモをこのまま放置するのも惜しい。 何かこの感情の行き先を作りたいと思いこのページを作成した。
瀬戸岡 薫
2022年4月1日
4
bottom of page